山商連第49回定期総会開催される
令和5年7月9日、道の駅寒河江チェリーランドにて山商連第49回定期総会が開催されました。県内8民商から40名の代議員が参加し予算決算及び1年間の運動方針を決定、新役員の選出を行い、無事終了しました。
また、以下の特別決議を採択しました。
特別決議
『今必要なのはインボイスの実施ではなく、消費税率を5%に引き下げること』
インボイス制度の実施が10月に迫っている。しかし、免税業者の中ではまだまだ周知されておらず対応も決めていないのが現状であり、このまま実施になれば、大変な混乱が予想される。
この間、制度の問題点や矛盾が次々と明らかになっている。公正取引委員会は発注業者が取引上優位な立場を利用して免税業者に登録を強要するのは独禁法や下請法上問題があると指摘している。さらに財務省や総務省が、省庁や自治体に対し「適格請求書発行事業者でない者を競争入札に参加させないのは適切ではない」と通知を出した。また、シルバー人材センター会員や小規模太陽光発電など事業者とは言えないところにも登録が迫られている。
実施時期が近づくにつれ、インボイス中止・延期の動きは各方面に広がっている。
実施中止・延期を求める意見書提出を決めた自治体は3月末で全国1788自治体のうち166自治体、22.9%になっており、山形県内でも36自治体のうち9自治体が提出している。
フリーランスの方々も一斉に声をあげ、6月には、意見書未採択の1600の自治体に陳情書を提出している。国会では、インボイスを考える超党派の国会議員連盟が結成され実施中止を求めている。
にもかかわらず、政府が10月の実施に固執するのは、免税制度をなくして消費税の増税を要求する財界・大企業に応えるためである。
地方議会でも、STOPインボイスやまがたの請願に対して「制度は問題が多いが実施が間近に迫ったこの時点では不採択とすべし」という意見で不採択(山形市・総務委員会)とするなど、政府の方針に唯唯諾諾と追随し中小業者や地域経済を守ろうという姿勢は見られない。
問題点が明らかになり、混乱や負担増がはっきり予想される今だからこそ、中止すべきである。
私達は、昨年「インボイス制度なんでも110番」を開設した。
インボイス制度は、取引を通じてお互いをけん制させることで免税業者にも発注課税業者にも重大な選択を迫るもので、どちらも制度の被害者であり、今後さらに制度について不安や疑問が増えると予想される。「110番」運動では、免税業者・課税業者、それぞれの不安にこたえ、全国の仲間とともにインボイス制度中止の運動を一層推進する。
今後、情勢がどうなろうとも知恵と工夫をあつめ「負けない・潰されない」業者運動を展開する。
コロナ禍や物価高騰の中で、最も効果的な景気対策は、消費税の減税である。インボイス制度を中止し、消費税減税で国民の暮らし・地域経済と中小業者の営業を守るためさらに奮闘する。
上、決議する。
2023年7月9日
山形県商工団体連合会第49回定期総会